GEKKAN-WIEN ウィーン日誌

   平成元年創刊 現地オリジナル取材と編集でウィーンを伝える           現地情報紙「月刊ウィーン GEKKAN-WIEN 」の編集長が綴る

美術史博物館の特別展

 3月31日から7月12日まで美術史博物館の特別展示室=第8ホール Saal VIII で特別展「絵画における空間 1500年から1900年までのインテリア絵画 RAUM IM BILD Interieurmalerei 1500 bis 1900」が開催される。1ホールだけの小規模展ながら、昨年東京に行かなかったフェルメールの「絵画芸術」も展示している。美術史博物館所蔵品だけでなく、ベルヴェデーレ、アルベルティーナ、リヒテンシュタイン美術館、造形美術アカデミー絵画画廊からも出展されている。
 月曜を除く毎日10時~18時、木曜は10時から21時。入館料10オイロ

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サマータイム

 3月29日(日曜)からサマータイムとなる。3月29日の午前2時が午前3時になり、冬時間から夏時間に切り替わる。土曜日の夜に寝て翌朝目が覚めたら時計が1時間進んでいた、ということになる。つまり3月29日は1日が23時間しかない。待ち合わせなどの予定がある方はご注意を。日本との時差は7時間となり、ウィーンの正午は日本の午後7時。
 サマータイムは10月25日(日曜)に終わり、午前3時が2時にもどる。

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アラベラ役の変更

 シュターツオーパーから今日届いた連絡によると、リヒャルト・シュトラウスのオペラ「アラベラ」のタイトルロールを歌うアドリエンヌ・ピエチョンカ Adrienne Pieczonka が病気のため、3月27日と30日の公演はアンネ・シュヴァーネヴィルムス Anne Schwanewilms に代わった。なお4月2日と7日の公演については予定通りピエチョンカが出演することになっている。
 シュヴァーネヴィルムスは今年1月25日、オーパー・フランクフルトのプレミエ「アラベラ」でタイトルロールを歌い、公演は3月1日で終わった。フランクフルトの「アラベラ」の演出はクリストフ・ロイ。ウィーンの「アラベラ」は2006年12月9日がプレミエで、演出はスヴェン=-エーリック・ベヒトルフ。

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ベルヴェデーレ上宮

 ベルヴェデーレ上宮 Oberes Belvedere では、3月25日から7月19日まで、ドイツの画家ロヴィス・コリント Lovis Corinth(1858-1925)の作品14点を示す展覧会を行なう。

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テアター・アン・デア・ヴィーン

 新しいオペラハウス「テアター・アン・デア・ヴィーン Theater an der Wien」の来シーズン2009/10のプログラム発表が行なわれた。劇場支配人ローランド・ガイアー Roland Geyer 、ウィーン舞台連盟事務局長トーマス・ドロツダ Thomas Drozda 、演出家シュテファン・ルツォヴィツキ Stefan Ruzowitzky 、作曲家&指揮者ヨハネスウ・カリツケ Johannes Kalitzke が発言した。ブリテン「ベニスに死す」など音楽劇12作品、ウィーン・フィル/ティーレマンのベートーヴェン「運命」「田園」などコンサート10件、オペラ・コンサート形式6作品などプログラムの詳細は月刊ウィーン5月号に掲載予定。

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ルーマニア大統領

 ルーマニアのトライアン・バセスク Traian Băsescu 大統領が同国代表団を引き連れてウィーンを訪れ、フィッシャー大統領をはじめファイマン首相、ホイプル市長、ライトル経済院会長などと会談した。

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ルーマニア大統領

 3月23日(月曜)、ルーマニアのトライアン・バセスク Traian Băsescu 大統領がオーストリアを公式実務訪問する。
 10時10分 ウィーン空港到着 
 11時 王宮中庭でハインツ・フィッシャー Heinz Fischer 大統領と儀仗兵セレモニーに臨む
 王宮、首相府、市庁舎、経済院で対談後、ルーマニア文化研究所訪問(4区)
 20時15分 ウィーン空港発

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東京音楽大学オーケストラ

 4月3日19時より楽友協会大ホールで東京音楽大学オーケストラが≪日本オーストリア交流2009年≫記念チャリティーコンサートを行なう(野本正平 Shohei Nomoto 団長)。料金は20オイロと15オイロ。学生10オイロ。収益金はサンクト・アンナ小児ガン研究所へ寄付される。
 演目:ベートーヴェン(交響曲第1番ハ長調 op.21) リスト(ピアノ協奏曲第2番イ長調) ドヴォジャーク(交響曲第8番ト長調 op.88) 指揮:広上淳一 Junichi Hirogami  ソリスト(ピアノ):金子三勇士 Miyuji Kaneko

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下肢静脈瘤と赤いブドウの葉

 オーストリアの国民病ともいわれる下肢静脈瘤 Varix 。専門医のサーニャ・シュラー=ペトロヴィッチ Dr.Sanja Schuller-Petrovic 博士が講演した。特にひざの裏や踝の周りの静脈の血流が滞り、静脈が太く浮き出したり、瘤のように膨らんでしまう疾患で、教師や医療関係者など立ちっぱなしや座りっぱなしの仕事に就いている女性が特になりやすい。女性の2人に1人が下肢にトラブルありというアンケート結果もある。脚がだるい、重い、痛い、むくむ、かゆいなど不快な症状の他、外見上の問題もある。マラソン選手でもなるくらいだから運動とは関係ないという。弾性ストッキングは症状を和らげるが治療効果はない。南アフリカ産の赤いブドウの葉に含まれる成分が、痛みを和らげ、血のめぐりをよくし、瘤の形成を減らすことが立証されているという。錠剤やマッサージ用ジェル、スプレーなどがアンティスタックス Antistax という商標で薬局で販売されている。ウィーン市内の某ホテルでは屋上階のスポーツジム・コーナーで、下肢静脈の血流を測り、必要とあらばマッサージなどを行い、また下肢エクササイズをコーチしている。ふだん自分で実行できる改善策:1)動く 2)脚を心臓より高くする 3)黒や赤色のベリーや赤キャベツやトマトなどの野菜をたくさん食べる(フラヴォノイド) 4)皮膚を乾燥させない

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スペイン乗馬学校の未来のスター

 白馬リピツァーナーがウィーンの音楽に合わせて伝統的古典演技をするスペイン式宮廷乗馬学校 Spanische Hofreitschule の冬季乗馬学校 Winterreitschule は皇帝カール6世が王宮の一部として18世紀半ばに建造した(後期バロック様式)。今でもここでパフォーマンスが行なわれている。馬の飼育場はピーバーという村にある。子馬の時は黒~灰色で6~8歳で白馬になるが、選び抜かれた将来のスターは3歳半くらいでピーバーからウィーンに引越して、騎手と共に厳しい訓練を積んでいくことになる。先週、2005年4月~6月生まれの8頭がウィーンに連れて来られた。今日は彼ら8頭が冬季乗馬学校で自由に走り周れる最後のチャンスということで特別撮影会となった。自由といってもバラバラに走るのではなく、ちゃんとリーダーがいてその後に続く。

 4月のパフォーマンス:4日、5日、12日、18日、19日、25日、26日の11時と10日の19時
  料金37~142オイロ 立ち見21~26オイロ チケット予約 tel.5339031 tickets@srs.at
 朝のトレーニング見学:火曜~金曜の10時~12時 料金12オイロ 予約不要

先頭を走るのはリーダーのマエストソ・ボナ1 Maestoso Bona-1(2005年4月27日生まれ)

あどけない子馬たちはもうじき4歳。騎手も若い。人と馬の今後十年以上の信頼関係が始まる。

訓練を経てスターになった美しい白馬。馬好きのプーチンはウィーンでご機嫌だった(2007年)。

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ネトレプコのルチアに大喝采

 ドニゼッティのオペラ「ランメルモールのルチア」といえばウィーンでは先ずグルベローヴァの名前を思い浮かべる。その常識を破るかのようにアンナ・ネトレプコ Anna Netrebko がシュターツオーパーでルチア・デビューを果した。産休後ウィーンでの初舞台ともあってオペラファンの期待と注目を集め、チケットはかなり前から完売。その期待にそった見ごたえ聴きごたえのあるルチアに観客は大喝采をおくった。狂乱の場でグルベローヴァはフルートと掛け合うが、ネトレプコはグラスハーモニカ(演奏はアレクサンダー・マルグエッレ Alexander Marguerre)と掛け合った(3月11日付ブログ参照)。エドガルド役ジュゼッペ・フィリアノーティ Giuseppe Filianoti 、エンリーコ役ジェオルジェ・ペテアン、ライモンド役ステファン・コチャン Stefan Kocan もすばらしかった。マルコ・アルミリアート Marco Armiliato の指揮による演奏も、ドラマチックな緊張感を最後まで継続させた(コンマスはフォルクハルト・シュトイデ Volkhard Steude)。
 ネトレプコのルチア:引き続き3月21日、24日
 ネトレプコの椿姫:5月4日、7日、11日
 グルベローヴァのルチア:5月28日、6月1日、5日

ディヴァの貫禄がついたネトレプコ         グラスハルモニカを奏でるマルグエッレ

左からフィリアノーティ、ネトレプコ、アルミリアート、ペテアン、コチャン

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シュターツオーパー博物館

 シュターツオーパー博物館 Staatsopermuseum で は3月24日11時、「エリカ・ケートのネックレス」(写真)の受け渡し式を行なう。これは新規購入品ではなく、ゼンパーオーパー(ドレスデン)からの長期貸出。エリカ・ケートは1950~60年代に活躍したドイツのコロラトゥーラ・ソプラノの名花。同博物館はこの日12時まで入館料が無料になる。
 シュターツオーパー博物館 Staatsopermuseum, Hanuschgasse 3/Goethegasse 1,1010 Wien
 開館は月曜を除く毎日10時~18時
 入館料3オイロ(シュターツオーパーのガイドツアーとのコンビチケット=6オイロ50セント)
 *シュターツオーパーのガイドツアーについては月刊ウィーン9頁参照

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PCFF イスラエル・パレスチナ遺族会

 ウィーンのNGO 「国境なき女性たち Frauen ohne Grenzen」が、イスラエル・パレスチナの紛争で肉親を失った遺族のコミュニティー「PCFF ペアレンツ・サークル - ファミリーズ・フォーラム Parents Circle - Families Forum」のメンバーをウィーンに招請し、彼らの活動を紹介した。昨日の映画上映と討論会に加え、今日は記者会見があった。
 テル・アヴィヴ在住のイスラエル人ロビ・ダメリン Robi Damelin (写真右)は3月14日付ブログで紹介したように、2002年に息子デーヴィッドがパレスチナ人に狙撃され殺された。ベツレヘム在住のパレスチナ人マゼン・ファライ Mazen Faraj (写真左)は、10代の時にイスラエルに3年間捕らえられ、このため高校卒業試験も受けられなかった。オスロ合意後、他のパレスチナ人と共に平和と共存を促進する活動に参加した。2002年4月、ベツレヘムの生誕教会にパレスチナゲリラが立てこもりイスラエル軍が教会を包囲していた時に、近くを通りがかったマゼンの父親アリはイスラエル軍兵士によって射殺された。アリは家族のためにスーパーで食料品を買って帰宅途上だった。マゼンはペアレンツ・サークルに参加、彼の苦痛が復讐によって和らぐものではなく彼の父や兄弟が戻って来るわけではないと心に決め、血で血を洗う暴力の連鎖を断つために活動している。復讐のために敵を殺すのはたやすいが、敵と和解するのは難しい。マゼンは困難な道をあえて選んだ。
 「ペアレンツ・サークル」は、学校訪問、青少年サマーキャンプ、学習会、ミーティング、レクチャー、TVドラマ制作、国際交流など活発な行動を続けている。日本には「中東和平プロジェクト」に若い代表団を送り込んできた。2003年(綾部市)、2004年(岡山市)、2005年(徳島市)、2006年(亀岡市)、2008年(小金井市)。昨年夏の小金井市にはパレスチナから4人とイスラエルから5人の高校生遺児、PCFF役員2人の計11人が訪れた。このことを、麻生総理大臣は第63回国連総会の一般討論演説で引き合いに出している。

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ロビ・ダメリン

 イスラエルの女性ロビ・ダメリン Robi Damelin は、テロで肉親を失ったパレスチナとイスラエルの遺族たちが一緒に運営する会「ペアレンツ・サークル - ファミリーズ・フォーラム Parents Circle - Families Forum」の代表である。ロビの息子デーヴィッドは2002年、占領地でイスラエル軍の予備兵として任務についていた時、チェックポイントでパレスチナの狙撃兵に撃たれて死亡した。ロビの息子は哲学の教師を目指す学生で、平和運動の活動家でもあった。息子の死後、ロビはこの遺族会に加わった。そこではイスラエルとパレスチナの約500家族が、和解のために、また争いの解決を見出すためにグループ活動を共に行なっている。
 ロビは明日、3月15日18時から、クンストハレ・プロジェクトスペース・カールスプラッツ Kunsthalle Wien project space Karlsplatz (Treitlstraße 2, 1010 Wien)で開催のイヴェント≪SAVE イスラエル―パレスチナ≫に参加、ロビも出演しているドキュメンタリー映画「Encounter Point 」上映後、パレスチナの男性マゼン・ファライと対談する。

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ティーレマンのベートーヴェン交響曲

 大人気の指揮者クリスティアン・ティーレマン Christian Thielemann がウィーン・フィルと組んでベートーヴェンの全交響曲を演奏するシリーズ(月刊ウィーン2009年1月号に詳細)が進行中だ。楽友協会大ホールで3月25日19時半、28日15時半、29日11時に交響曲第4番と第3番が演奏されるが、もちろんチケット入手は難しい。ティーレマンが50歳になる直前の演奏会だから特に難しいのかもしれない。なぜならこのシリーズはティーレマン50歳を記念してウィーン・フィルが立案したというエピソードがあるからだ。難しいウィーン・フィル定期演奏会チケットもゲットしてくれる頼もしいカルテンビュロー≪オテロ社(日本語) tel.+43 (0) 699 10 400 600 ≫によると、3月25日(完売のウィーン・フィル定期演奏会)のチケットが今一番難しいとのことだが、諦めるのは未だ早いかもしれない。
 下の写真は50歳まであと4ヶ月ちょっとという時にウィーンで撮らせてもらった。

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