GEKKAN-WIEN ウィーン日誌

   平成元年創刊 現地オリジナル取材と編集でウィーンを伝える           現地情報紙「月刊ウィーン GEKKAN-WIEN 」の編集長が綴る

指揮棒と魔笛を交換する服部譲二

 大喝采のうちに終わった今シーズン最後のシュターツオーパー「魔笛」。指揮者服部譲二 Joji Hattori さんは、主演のポレンザーニの持つ「魔笛」を自分の指揮棒と取替えっこして喜びを分かち合った。

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夏のスペイン乗馬学校公演

 夏のスペイン乗馬学校の公演 Piber meets Vienna が始まった。まずドイツ語と英語の説明の後に1頭立て馬車と2頭立て馬車、若いリピツァーナー(2006年生まれ)6頭、母馬と子馬、4頭立て馬車と騎馬などが音楽入りで登場する。公演は7月19日まで。火曜~日曜の11時~12時。チケットは14オイロ~30オイロ、立ち見は10オイロ。
 リピツァーナーの朝のトレーニングは8月18日から、パフォーマンスは8月30日に再開される(プログラム詳細は月刊ウィーン8月号)。

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今シーズンもあと2公演だけ

 シーズン2008/2009もいよいよ終わりに近づいた。シュターツオーパーは今晩の「アイーダ」と明日の「魔笛」で今シーズンも終わりとなる。両日共チケットはほぼ完売。シュターツオーパーが今日発表した報告では今シーズンの客席の埋まり具合は97.1%で、283の公演に約57万人が訪れたことになる。来シーズン2009/2010は9月4日「マノン・レスコー」でスタートする。この日と8日はハヴェマン、シコフ、ダニエルというプレミエと同じキャスト、指揮はカリニャーニでプレミエは小澤征爾指揮だった。なお12日と16日はダニエルに代わり甲斐栄次郎が出演する。
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CEE(中東欧)音楽劇場

 CEE=中東欧音楽劇場 Central & Eastern European Musiktheater協会は2004年、EU未加盟の中東欧8カ国(ルーマニア、アルバニア、ブルガリア、クロアチア、マケドニア、モルダウ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、セルビア)の9つのオペラハウスと協力して音楽劇場を促進するため、ドイツ銀行基金、オーストリア政府、イオアン・ホレンダー(ウィーン・シュターツオーパーのディレクター)などがイニシアティヴをとって設立された。この5年間で57人の歌手が奨学生となり、経済支援の他、サマー・アカデミーへの参加、コンサートなどで経験を積んだ。アーチストの交流と交換、劇場運営のノウハウ、楽器の提供など物的支援も行なった。
 CEEの活動報告の後は、シュターツオーパーのグスタフ・マーラー・ザールで奨学生歌手たちによるオペラ・アリアのマチネが催された。

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鉄のカーテン崩壊20周年

 1989年6月27日、オーストリアとハンガリーの国境で鉄条網が切られ、東欧共産圏と西側諸国を隔てていた≪鉄のカーテン≫が崩壊した。オーストリア国境のハンガリー領内でこの日が来るのを待っていたDDR(東ドイツ)市民が徒歩であるいはトラバンタ(車)で国境を越えてオーストリア・ブルゲンラント州になだれ込んだ。この歴史的な日から20年目にあたる27日の前日、オーストリア大統領、外相、国防相、ハンガリー大統領、ブルゲンラント州知事、当時の国境警備官、国境を越えた元DDR市民、彼らを支援した地元市民など関係者が集まって当時をしのび、また集まった人にオーストリア赤十字はこの日も≪グラーシュ≫を配給した。

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スペイン乗馬学校の厩舎中庭に芝生

 ウィーン観光の目玉のひとつ「スペイン乗馬学校 Spanische Hofreitschule 」の演技馬と騎手たちも夏休みをとるので、夏はリピツァーナーのパフォーマンスはないが、生まれ育つ田舎のピーバーPiber(シュタイアマルク州) から6頭の母馬とその子馬(生後数ヶ月)が3週間だけウィーンに来て元気なところを見せてくれる「サマー・プログラム Piber meets Vienna 」(月刊ウィーン7月号に紹介)がある。緑豊かな環境のピーバーから、母親と一緒とはいえ都会に生まれて初めて来る子馬のストレスを少しでも軽減しようと、シュタールブルク(厩宮=厩舎)の中庭に400㎡の芝生を敷くことになった。オーストリアのリヒター・ラーゼン Richter-Rasen という会社の簀巻型自然芝が提供され、運送は Spedition 5T Logistics という会社が無料で引き受けたという。中庭は土ではないので、まず特殊な砂を敷いて、その上に芝生を敷く。これにより芝は3週間は枯れない。砂は Pannonia Kies という会社が提供している。そのほか、 Hackenberg 社、Haberkorn Ulmer 社が協力し、子馬のための芝生はボランティアで完成することになった。

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オペラのライブ中継

 カラヤン広場に設置された大スクリーンでシュターツオーパーのオペラをライヴで無料鑑賞することが出来る。シーズンもそろそろ終わりに近づいてきたので、今晩も含めてあと4回のチャンスが残されている。椅子席もある。
 6月26日19時「アイーダ」 27日19時「魔笛」 29日19時「アイーダ」 30日19時「魔笛」
 来シーズンは、9月4日から10月末まで、30演目のオペラがライヴで中継される。

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レオポルト美術館のハウアー展

 6月26日から9月28日までレオポルト美術館 Leopold Museumレオポルト・ハウアー Leopold Hauer展が開催される。
 レオポルト・ハウアーは1896年ウィーンに生まれた。父フランツは有名な料理屋「グリーヒェンバイスル」を経営するかたわら同時代の絵画を収集していた。父の死後レオポルトは店を引き継ぎ、美術品収集も続けた。このような環境の中でレオポルトは画家としての道に進むことになる。第一次世界大戦でオーストリア・ハンガリー二重帝国が敗戦を迎える3日前の1918年11月1日、レオポルトはウィーンのアカデミーに入学した。ハウアー家のコレクションでもあるエッガー=リエンツに魅せられ、チロルのエッツタールに巨匠を訪ねたこともある。第二次世界大戦の時にもウィーンにとどまった。抵抗運動の闘士である友人をかくまったという理由でゲシュタポに逮捕され、強制収容所に入れられる。敗戦直後の窮乏時には娘や同僚と共にソ連の司令官のためにスターリンの肖像画を描く注文を得て、家族は生き延びることが出来た。キュンストラーハウスの給食再開にも尽くし、1945年にここで食事をすることが出来た芸術家は300人を越える。1949年にはキュンストラーハウスに映画館「キュンストラハウスキノ」を創設し、1966年まで芸術チーフを務めた。旅をこよなく愛し、旅先の風景画をよく描いた。1964年にウィーンからニーダーエスタライヒに移転、1984年11月2日、レンゲンフェルトで永眠

レオポルト美術館 開館:火曜を除く毎日10時~18時 木曜は10時~21時

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服部譲二さんオペラ座デビュー

 指揮者の服部譲二 Joji Hatttori さんが「魔笛」でシュターツオーパーにデビューし、大きな喝采を浴びた。この日に続き6月27日と30日の「魔笛」を指揮し、シーズン最終日の華を飾る。

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モーツァルトの夕べ

 7月5日に日本室内管弦楽団 Kammer Orchester Japan 第三回公演が開催される。以下はそのお知らせより。

「モーツァルトの夕べ MOZART ABEND」 

 昨年七月に旗揚げした在ウィーン日本人若手音楽家、音楽留学生による室内オーケストラによる三回目の公演。前回に引き続きウィーン交響楽団首席チェロ奏者の吉井健太郎氏を招き、ご協力と指導のもと、質の高い演奏をお届けいたします。
 今回はモーツァルトの初期の作品でなかなか演奏機会のない「交響曲第一番」と「ファゴット協奏曲」を意欲的に取り組み、メインには初期の傑作「交響曲第二十九番」に挑戦します。
 ウィーンで勉強を積む若手演奏家の若かりし日のモーツァルトをぜひお聞きください。
2009年7月5日(日)19時開場 19時30分開演 入場無料
第三区役所内 フェストザール 住所:Karl-Borromäus-Platz 3 1030 Wien
 (U3 Rochusgasseより徒歩5分)

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
 交響曲第一番変ホ長調KV.16
 ファゴット協奏曲変ロ長調KV.191
 交響曲第二十九番イ長調KV.201
演奏 : 日本室内管弦楽団
指揮 : 瀬山智博 Tomohiro Seyama
ファゴット独奏 : 蛯澤亮 Ryo Ebisawa

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音楽の家のサマーフェスト

 6月20日、音楽の家 Haus der Musik のサマーフェスト Sommerfest が中庭で開催され、3つの音楽グループが演奏する。入場無料。
15時~16時 ヴィーナー・インペリアル・カルテット Wiener Imperial uartett ハイドン作品
17時~18時 マイ・ココペッリによる子供コンサート
21時より オフビート・ジェネレーター(10人編成のバンド

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ヴィラゾン降板、ジョルダーノがホセ役

 2010年5月のシュターツオーパー演目で、音楽再演出「カルメン」のドン・ホセ役ロランド・ヴィラゾンが降板、代わりにマッシモ・ジョルダーノ Massimo Giordano が歌うことになった。
 ジョルダーノはシュターツオーパーで2008年4月に「マノン」でネトレプコと共演したことがある。最近ではニューヨークのメトで「椿姫」「ボエーム」、バイエルン・シュターツオーパーで「ヴェルテル」、ベルリン・シュターツオーパー・ウンターデンリンデンで「トスカ」、現在はドイツ・オーパー・ベルリンで「カルメン」に出演している。
 来シーズンのシュターツオーパーでの「カルメン」は2010年5月3日、6日、9日、12日、15日で、ヤンソンス指揮、ガランチャ、ネトレプコ、ダルカンジェロが出演する。

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小澤さんに代わりハーディングが指揮

 小澤征爾 Seiji Ozawa さんがパリでヘルニアの手術を受けたため、予定していたウィーン・フィル演奏会の指揮者はダニエル・ハーディング Daniel Harding に代わった(6月19日19:30楽友協会 Musikverein と6月21日11:00コンツェルトハウス Konzerthaus )。演目も一部変更になった(ヴェーバー「魔弾の射手」序曲、武満「黒い雨」、メンデルスゾーン「夏の夜の夢」より序曲など、ブラームス「交響曲第2番」)。なお6月22日のパリのシャンゼリゼ劇場でのコンサートもウィーンと同じ変更になる。
 小澤さんはシュターツオーパー新シーズン明けの9月23日、26日、29日に「スペードの女王」で再登場する予定。

6月4日「エフゲニー・オネーギン」を指揮した小澤さん
シュターツオーパー今シーズン最後の登場

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ファウスト役べチャラに大喝采

 グノーのオペラ「ファウスト」のタイトルロールを歌ったポーランド出身のテノール、ピョートル・ベチャラ Piotr Beczala (ポーランド語読みベチャウヮ)がウィーンの聴衆を魅了、大喝采を浴びた。

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王宮でISS09会議

 6月10日から12日まで王宮 Hofburg で、国連のCTBTO(包括的核実験禁止条約機関)主催によるISS09 International Scientific Studies Conference が開催されている

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