GEKKAN-WIEN ウィーン日誌

   平成元年創刊 現地オリジナル取材と編集でウィーンを伝える           現地情報紙「月刊ウィーン GEKKAN-WIEN 」の編集長が綴る

IPF 突発性肺線維症

IPF は息切れや空咳など自覚症状が認められてからの生存期間が平均3~5年という深刻な難病で、50歳以上の男性に多く、オーストリアでは800~1400人の患者がいるとされている(日本では1989年に歌手の美空ひばりさんがこの病気で亡くなっている)。唯一の治療法は肺移植。
オットー・ヴァーグナー病院社会医学センター第一呼吸内科の間質性肺炎専門医フーベルト・コラー博士によると、IPF の症状は肺容量が減る、呼吸が苦しい、空咳が続くなど別の病気でもあらわれるため特別でないばかりか、まれな病気であるため、IPF と診断されない場合や診断が遅れる場合が多い。今までは診断が遅れて死に至るケースがほとんどだったが、ヨーロッパで1年以上前から病気の進行を止める新薬が登場し、オーストリアでは2012年7月から健保適用となった。IPF は治すことはできないが早期発見すれば新しい治療により肺機能の劣化を防ぐことができるとコラー博士は強調し、それには市民も医師もこの病気の存在を自覚することが重要だと説く。
2012年9月24日から28日は国際IPF週間で、オーストリアでは9月27日と28日に専門医や、自助組織《LOT-Austria》《Pro Rare Austria》のメンバーなどが大型ショッピングモール『南ショッピングセンター』で教宣活動を行う(協力:InterMune Austria 社)。

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コラー博士(専門医)/リッペルト(LOTオーストリア会長)/オッシンガー(患者)/モードゥル(希少疾患連盟会長)
《LOTオーストリア》はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)とIPF(突発性肺線維症)と長期酸素療法のための自助グループ。2009年創立時に6名だった会員も2012年9月現在242名。会長ヴィルヘルム・リッペルトさん。
《IPF患者》エヴァ・オッシンガーさん。しつこい空咳が続くため2010年に肺専門医に相談。2012年にIPFと診断され専門医に。3ヶ月間のコーチゾン治療で症状に変化なし。2012年9月から新治療を受ける。
《Pro Rareオーストリア》希少疾患のための連盟。会長のカリン・モーデゥルさんは先天性免疫不全症候群患者。

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